初めて茶会に誘われたとき、最初に気になるのは持ち物でしょう。
ここでは、お茶会に持っていくべき最低限の持ち物についてご紹介します。
ざっと挙げると以下のものが必要になります。
- 懐紙(かいし)
- 楊枝(ようじ)
- 扇子(せんす)
- 足袋または白い靴下
- 袱紗(ふくさ)・古帛紗(こぶくさ)
- 袱紗ばさみ
- 紙小茶巾(かみこぢゃきん)
すべて必ず必要というわけでもありませんが、できるだけそろえておいたほうがいいでしょう。茶道具屋さんや百貨店の茶道具コーナー以外にも、最近ではネットショップでも手に入ります。必要な道具一式をセットにして販売されていることもありますので手に入りやすいでしょう。
茶席を催す方の配慮で懐紙や楊枝などを用意してくださることもありますので、茶会に参加する機会が増えるようであれば徐々に持ち物をそろえていくというのもいいかもしれません。
懐紙(かいし)
読んで字のごとく、懐(ふところ)に入れることができるサイズの和紙です。お茶席では主にお菓子を置く皿として使います。二つ折りになっており、折り目が下になります。
現代のティッシュ代わりに使うこともできるので、お菓子などを包んで持って帰る際や口などを拭うときにも利用できますし、メモ用紙のように使うこともできます。
男性と女性ではサイズが異なり、男性のほうが一回り大きくなります。
楊枝(ようじ)
上生菓子を切るのに使います。金属製、象牙製、木製など素材はいろいろあります。
黒文字と呼ばれる木製のものを茶席で出されることもありますが、ご自身で持っていっておいたほうがいいでしょう。
ちなみに楊枝を使わず、手でお菓子を食べる流派もありますが、お茶の教室に通ったことのない方は、形式にとらわれずまずは茶席を楽しむために、自分の食べやすい方法でお菓子を食べて構わないと思います。
扇子(せんす)
扇子はふつう仰ぐのに使いますが、茶席では亭主(茶席の主催者)などにご挨拶をするときに膝の前に置くのに使います。相手との間に扇子で境界線を作ってへりくだる意味があります。茶席で座っている間は自分の座っている場所の後ろに置いておきます。
足袋または白い靴下
茶席に入る前に荷物を置く場所などが用意されていることが多いので、そこで白い足袋または白靴下に履き替えましょう。白は清浄の印、足元を清めて席に入る意味があります。
白靴下の場合、最近では親指とほかの指が分かれているものがあります。そのような靴下を選んだほうがいいでしょう。というのも茶席によっては草履を履いて移動することがあるためです。
袱紗(ふくさ)・古帛紗(こぶくさ)
お茶(特に濃茶)をいただくときは、貴重なお茶碗をお出しいただくことが多いので下に布地を敷いて茶碗を扱うこともあります。その際に使うのが袱紗・古帛紗です。
流派によってサイズや名称も異なり、出し袱紗と呼ばれることもあります。多くは金襴や緞子と呼ばれる豪華な切地を使ったものが多く少し値が張りますが、稽古に通ったことのない方は、上の写真のような無地のもの(本来はお茶の点前で使うものです)を持っておくだけでもいいでしょう。
袱紗ばさみ(ふくさばさみ)
懐紙、楊枝、袱紗などを入れておく入れ物です。洋服で茶席に伺う際にはこれがあると便利です(着物の場合は袱紗ばさみから出して懐に入れておく形になります)。
紙小茶巾(かみこぢゃきん)
濃茶をいただくとき、飲み口を拭くためのものです。あらかじめ濡らしておいて折り畳んで、ケースに入れて持っていきます。茶席を設ける方があらかじめ用意してくれることもありますが、自身で準備しておくほうがいいかと思います。
まとめ
以上、お茶会に招かれた際にお客様がよく使うものを挙げてみました。まずは気負わずにお茶とお菓子を楽しむ気持ちでお茶席を満喫し、徐々に道具もそろえて使いこなしていくとお茶席の楽しみが増すと思います(^-^)
ちなみに”平和の茶”のお茶の席は、持ち物なしでも参加可能なのでまずは気軽に参加してみてください。